オオヒカゲ

オオヒカゲ

6-Jul.-2002

愛知県東加茂郡足助町

「大日陰」の意味です。
最初はスジクワガタやカナブンと一緒に樹液を吸っていたのですが、驚かせて飛び立たせてしまったら暗い林の中をふわふわと飛んで、なかなか近づかせてくれません。これは仕方なく望遠で撮ったものです。

オオヒカゲ

2014年6月21日

愛知県長久手市

ミドリシジミを撮影にでかけたのですが、ハンノキが繁る湿地内で大きな薄茶色のものがフワフワ飛び回り、この時期こんなところで思い当たるものがなくあとをつけて見たところ、止まったのを見て驚きました。
上の2002年以来12年ぶりに見たオオヒカゲは、なんと愛知県長久手市では初記録のものでした。

オオヒカゲ

2014年6月21日

愛知県長久手市

湿地の中に踏み入るとオオヒカゲは何頭もいました。
写真におさめられたのは３頭ですが、見た数は10頭弱はいたのではないでしょうか。

オオヒカゲ

2015年5月6日

愛知県豊田市

前年の長久手市でのオオヒカゲ発見の報告を名古屋昆虫同好会の例会でおこなったら、この年は色々なところでオオヒカゲが大発生しているという報告を受けました。
甲虫屋がスゲの湿地でスウィーピングを行ったら、ネットの中にオオヒカゲの幼虫が何頭も入ったという報告です。
そこで翌年のこの年にスウィーピングを行った場所を伺い、実際に幼虫の時期に来てみました。
報告どおり、スゲの中に入ると、そこかしこにスゲの先が切れたような食い跡が見られます。時々、食い跡の向こう側にまさに食事中の頭が見えます。裏に回ってみるとオオヒカゲの幼虫です。

オオヒカゲ

2015年5月6日

愛知県豊田市

横に私の左小指を並べて撮影してみました。
第二関節と同じくらいですから約40mmといったところでしょうか。
亜終齢幼虫のようです。

オオヒカゲ（幼虫）

2015年5月6日

愛知県豊田市

食い跡があるところに幼虫がいればすぐわかるのですが、そうじゃないところで幼虫を見つけるのは目を凝らして偶然に頼るしか仕方がありません。
スゲの葉によく擬態しています。また頭部と尾端がそっくりで、頭部を上にして止まることを知っていなければどちらも頭に見えてしまいます。

オオヒカゲ（幼虫）

2015年5月6日

愛知県豊田市

運がいいとこのように複数の幼虫が同時に見つかることもあります。
自然光で撮影したのがこの写真で、2頭がもう少し寄るように位置を変えてストロボを炊いて撮影したのが次の写真です。

オオヒカゲ（幼虫）

2015年5月6日

愛知県豊田市

自然光では太陽の日陰になるように葉裏に静止した幼虫がなかなか見つかりませんが、ストロボを炊くと白く姿を表します。

オオヒカゲ（幼虫）

2015年5月6日

愛知県豊田市

スゲを食べていてくれると簡単に見つけられます。この個体はちょうど食べ始めたところですね。
それでも体は葉裏で頭だけ葉の縁に直角になるように体を曲げて食べます。

オオヒカゲ（幼虫）

2015年5月6日

愛知県豊田市

上の写真の個体と同じ個体で、前の撮影から１分食べたところです。
１分で突起を含めた自分の頭の長さの２個分くらいの長さを食べました。同じジャノメチョウ科でもウラナミジャノメやヒメウラナミジャノメのようにスローモーションで見ているようなことはありません。

オオヒカゲ（幼虫）

2015年5月6日

愛知県豊田市

別の静止個体を見つけました。この日は風が強く葉が揺らいで立体写真(カメラを左右にズラして２カット撮影する)は撮れませんでしたが、この個体が止まっている葉は竹の枝に引っかかって動かないため交差法の立体写真が撮れました。

オオヒカゲ（幼虫）

2015年5月6日

愛知県豊田市

幼虫の重さで葉が折れ曲がっているものを見つけました。これなら見やすいですね。

幼虫の食い跡

2015年5月6日

愛知県豊田市

葉が３枚、途中まで綺麗にカットされたように食べられています。なぜかここには幼虫はいませんでしたが、これがオオヒカゲ幼虫の食い跡です。

オオヒカゲ成虫

2015年5月6日

愛知県豊田市

幼虫の時期から一ヶ月ちょっと後に成虫写真を撮りに出かけました。
知人に場所を聞かれたのでお教えしたのですが、既に３人の採集者が入って、ほとんど採集しつくされて成虫が見当たりませんでした。
仕方なく場所を替えてGoogleEarthで見つけた同じような地形の近所の谷に入ると、少ないながら成虫がいました。

オオヒカゲ成虫(交差法の立体写真)

2015年5月6日

愛知県豊田市

前の場所より薄暗い湿地にいた成虫を交差法の立体写真にしてみました。