ミヤマカラスアゲハ(本州産)

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	種名[別名]	ミヤマカラスアゲハ(本州産)
	主な国内分布	ミヤマカラスアゲハとしては北海道から鹿児島県の屋久島まで生息しますが、ここではあえて色彩が他地域のものと比べてはるかに鮮やかな北海道産を外し、本州産のみを紹介します。
	食餌植物	キハダ、ヒロハノキハダ、カラスザンショウ、ハマセンダンなどのミカン科植物の葉を食べます。他のアゲハチョウ属の蝶類と違って、各種柑橘類やカラタチなどではほとんど飼育に成功せず、近隣種のカラスアゲハの大好物であるコクサギでは飼育に失敗するか成功しても生育がよくない。 【飼育記録】
	♂♀の別･生態･変異など	♂♀の区別はカラスアゲハと同様で、♂には前翅の下部に黒い毛の束のような帯が数本あり、♀にはそれがないので♂♀の違いはすぐ分かります。また♂♀で全体的に色彩が異なるため、並べればその差はすぐ分かります。 本州以南のミヤマカラスアゲハは春型後翅裏面にある淡黄色の帯が夏型では薄くなるかほぼ消滅してしまいますが、寒いところほどこの淡黄色帯がきれいに残る傾向にあります。 表面は春型は非常に明るく美しくなりますが、夏型では前後翅の外縁近くを上下に走る明るい鱗粉がごくわずかなものとなり、暖地産ではカラスアゲハと見分けが難しくなる場合もあります。 余談ですが、昔あるハンドブックのような図鑑で、日本産の主な美しい蝶の標本を各種1頭ずつ並べ、「どれが最も美しいと思いますか?」というアンケートを取ったら、春型のミヤマカラスアゲハが投票数１位となったことを読み、高校生のときの文化祭に生物部でこのアンケートを実際に実施してみましたが、私がいた3年間も全てこの蝶がダントツで１位でした。 他のアゲハチョウ属と同様、蛹で越冬し、春型は夏型に比べて遥かに小型になります。 写真は左列は全て表面、右列が全て裏面で、最上段が夏型♀、二段目が夏型♂、三段目は春型♀、最下段が春型♂です。